ABI(Ankle Brachial Pressure Index):足関節上腕圧縮比は足首の血圧と上腕動脈の血圧を比較し閉塞性動脈硬化症の判断基準として使われております。 (表1参照)このABIは下肢がむくんだり歩行時痛が出る時にとても重要であり脊柱管狭窄症と鑑別することが出来る。とかく、脊柱管狭窄症とASOは症状が似ているし両方合併していることもあるので始めに見ておきたい評価の一つである。
測定方法
通常、背臥位の状態で四肢の血圧を測定すると、足首の方がやや高い値になるが、動脈に狭窄部や閉塞部があるとその部分の血圧は低下する。狭窄や閉塞は下肢の大動脈に発生しやすく、下肢と上腕の血圧の比をとれば、狭窄や閉塞の程度を表すことができる。
ABI=足首の最高血圧÷上腕の最高血圧
※上腕血圧は、左右差が10mmHg以上の場合は高い方、10mmHg未満の場合は左右の平均値を採用
表1
1.30≦ABI | 足首の血圧が高め |
---|---|
1.00≦ABI≦1.29 | 正常範囲 |
0.91≦ABI≦0.99 | 正常範囲だが境界領域 |
0.41≦ABI≦0.90 | 軽~中等度の閉塞または狭窄の可能性 |
ABI≦0.40 | 重度の閉塞または狭窄の可能性 |